表現への想い

赤い鼻の道化師としてサーカス、イベント、訪問公演、舞台公演と、20年以上活動をしてきました。

出産育児の小さなブランクを機にパントマイムの学び直しを始め、生活の中で感じたことをベースにパントマイムでの作品作りやライブ公演を始めました。

どちらも、私の大事な表現として、お客さんに出会う機会を作って行きたいと思っています。


物語を紡ぎたい

舞台の上で、そして、社会の中で。物語を紡いでいきたい。

「道化師になりたい!」と歩みはじめてから、はたと気がつくと20年近くになってしまいました。その間にあちこち迷い込み、様々な出会いを得ました。モンゴルサーカス、沢入国際サーカス学校、ロシア、日本のサーカスとサーカスの世界から学んだ曲芸や道化芸、清水きよし先生から学んだパントマイムと舞台での表現方法は、私にとっての宝物です。2010年に長野市で道化シアター日楽座として旗揚げ公演をしてからは、たくさんの人の力をお借りして、ソロ公演、イベント出演、学校、保育園、高齢者施設などへの訪問公演などの活動をしてきました。

東日本大震災の被災地や施設や病院など公演を観るのが難しい人のところへ訪れる機会を得てきたこと、ろう重複障害を持つ仲間への舞台指導と共演などは、何にも代えがたい経験でした。

赤い鼻の気持ちと

福祉を学ぶ学生時代に「クラウン・道化師」に興味を持ち、ワークショップに参加をしました。そこで、学んだ新しい世界観に衝撃を受けて、のめり込むように道を歩みはじめました。そこで出会ったのがALL FOR YOU。という考え方。あなたの笑顔のために!なんてすごい思想だろう。

その後、道化師の世界に足を踏み入れ、サーカス、劇場、エンターテイメントの世界で仕事をしてきました。

また、医療や介護、教育、被災地など多様な場で活躍する道化師たちの存在も知り、たくさんの仲間との出会いの中で、ほんの少しそんな活動にも関わることができました。まさにAll for  youの世界。

今は、一番に舞台の上で自分の想いを表現するというところを目指しています。All for youとは反対のAll for me.どうしても、自分が好きで好きで、やりたくて止まらないという風に舞台を創っています。

だけど、最初の「笑顔のために働きたい」という赤い鼻の気持ちは持ち続けていきたいな。と思っています。2つの世界を胸に抱きながら、どんな風に進んでいけるかな。と思常に考えています。


ひまわりの花と

私に「香山ひまわり」という芸名を付けてくださったのはパントマイムの清水きよし先生です。

先生のマイムに「ひまわり」という名の作品があります。

少年が一粒のひまわりの種を蒔いて、大事に水をやりながら、成長を見守り、花が咲くのを待ち続けるという内容です。

清水先生に師事してからは、まさにこの作品のように、手をかけながら見守っていただいてきました。

パントマイム、そして、舞台のこと、表現者としての生き方、本当に様々なことを学び、影響を受けました。サーカスを思い出しながら創った「おばあちゃんの秘密」は、清水先生との出会いがなければ生まれなかった作品です。また、子育てを機にパントマイムの学び直しを始めてからは、子どもたちの世界学んだことで作品を作りはじめました。「お母ちゃん」「海」「にじ」「ひまわり」どれも見ていただきたい作品です。

これからも、この名前と共にいつも理想の方を向いて花を開かせるひまわりの花のように私の想いや感じていることを表現し続けていきたい。

これが私のささやかな願いです。

最後に

赤い鼻をつけて最初にパフォーマンスをしたのは大学生のときのこと。

サーカスの道化師として、舞台にたったのは、2007年〜の三年間。

道化シアター日楽座として旗揚げ公演したのは2010年。気がついたら、フリーランスとしては15年、道化師としての歩みは20年以上になりました。

「今」瞬間を生きる。

道化師の世界も、パントマイムの世界も私にそのことを教えてくれました。

「にこにこクラウンショー」での

赤い鼻のクラウンは、いつもおっちょこちょいで失敗ばかりでも、

理想を目指して、自分はできると信じて、へこたれないで向かっていきます。

これからも、そんな生き方が続けていけたら。

舞台を創っていけたら幸せです。

自分で舞台を創っていくのと同時に、どんな場でも舞台に変えていけるそんな公演活動を目指しています。香山ひまわりの舞台の世界に出会ってもらいますように願いを込めて。